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ニュージーランドの野鳥


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野鳥に関する文と写真をあつめたページです。

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第4回 『カイコウラの鳥』 1998年7月27日執筆


 先日、カイコウラに行ったとき(7月10日の日記参照)に撮影したデジタル写真です。
 このほかに、アホウドリを一種、ミズナギドリの仲間を二種類確認したのですが、速すぎてデジタルカメラでは追えませんでした。残念です。

Red-billed Gull(Larus novaehollandiae) & White-fronted Tern(Sterna striata)  手前にいるカモメがレッドビルドガル(Red-billed Gull:Larus novaehollandiae)、奥にいるアジサシがホワイトフロンテッドターン(White-fronted Tern:Sterna striata)です。
White-fronted Tern(Sterna striata)  ホワイトフロンテッドターン(White-fronted Tern:Sterna striata)です。
 本種はニュージーランドの固有種です。砂浜に卵を産む習性があり、繁殖期には大きなコロニーを作って巣の防衛に当たります。かれらの繁殖時期に、それと知らずに巣に近づくと、即座に10数羽以上からモビング(擬似攻撃)の洗礼を受けることになります。怖いですよ。(^^;
Variable Oystercatcher(Haematopus unicolour)  バリアブルオイスターキャッチャー(Variable Oystercatcher:Haematopus unicolour)です。
 本種もニュージーランドの固有種です。
 砂浜に卵を産む習性があるのは前述のホワイトフロンテッドターンと同じですが、本種はばらばらに巣を作るため、ヒトによって持ち込まれたイヌやネコやイタチなどの脅威にさらされています。また、増加傾向にあるセグロカモメや海浜を走り回る四輪駆動車も圧力となっているのが現状です。
 本種は減少傾向にあり、現存しているのは4000羽程度です。
Variable Oystercatcher(Haematopus unicolour)  バリアブルオイスターキャッチャー(Variable Oystercatcher:Haematopus unicolour)です。
Southern Black-backed Gull(Larus dominicanus)  海を背にしたサザンブラックバッグドガル(Southern Black-backed Gull:Larus dominicanus)です。
 本種はニュージーランドの在来種ですが、固有種ではありません。スカベンジャー(屍肉食者、というよりは臨機応変の捕食者)として、日本でいえばカラスと同じようなニッチを占めており、ヒトの出すごみとともに本種の個体数は増え続けています。
 海浜営巣性の鳥にとって、本種によってヒナや卵が獲られることは大きな脅威です。



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