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七つの海のティコ
憶測事典

『七つの海のティコ』の憶測解説コーナーです。
筆者の推定や偏見が大量に混入しています。

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『七つの海のティコ』と飛行機

さて、『七つの海のティコ』について、今回は航空機の面からのお話です。
 劇中でシェリルが搭乗していたピンク色のヘリコプターですが、『七つの海のティコ ビジュアルガイド』によると、これは『フランスのガゼル・ヘリコプター』であるそうです。
 確かにテールローターは見間違いようもなく、アエロスパシアル(現・ユーロコプター)のダクト式『フェネストロン』ではあるのですが――しかし、どうみても『ガゼル』には見えません。
 イルカ型の胴体に引き込み式の車輪という組み合わせ、そして機体の大きさは、むしろ同じアエロスパシアル社のAS360『ドーファン』に見えます。機体の大きさに関しては双発タービンの『ドーファン2』が近そうですが、シェリル機の排気ダクトは単発機のそれにみえますから、やはりこれは『ガゼル』なのでしょう。
 つまり、シェリルはメルビル家の財力にものをいわせ、『ガゼル』に特別な改造をほどこしたということなのでしょうか。そういえば、映画『ブルー・サンダー』の劇中で使われたヘリコプターも、この『ガゼル』を改装したものでしたから、これはそれほど不思議なことでもないのかもしれません。しかし、なぜ、あえてそんなことをしたのかという点については、依然として疑問は残ります。(^^;

次にゲイルの機体です。前半に登場したフロート付きのヘリコプターは、おそらく古めのシコルスキー、音から考えるとタービン・エンジンの機体ではないかと思うのですが、確証はありません。
 後半に登場し、シェリルに壊されてしまった高翼の水上飛行機は、おそらくセスナ180か182の改造型ではないかと想像しています。
 しかしこの水上機は、現在広く使われている双フロートではなく、両舷の補助フロートが翼端に引き込まれる機構つきの単フロートであるというのが興味深い点です。単フロートというのは今ではあまり使われていない型式なので、ゲイル機は、制作年次がかなり古い機体なのかもしれないですね。

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