[始祖鳥生息地へ]
・始祖鳥掲示板
(1998年11月12日(木)~1999年1月8日(金)執筆分)

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 当生息地の掲示板の過去ログをまとめてみました。


[タイトル一覧] [始祖鳥生息地へ]

#51『お答えします(その3)』始祖鳥1998年11月12日(木)
#52『専門分野』luna1998年11月12日(木)
#53『ありがとうございます』デモステネス1998年11月12日(木)
#54『白亜紀にオウムとな』デモステネス1998年11月12日(木)
#55『きんどー体操』デモステネス1998年11月12日(木)
#56『^専門分野 (^^;;;』デモステネス1998年11月12日(木)
#57『ギャグマンガ家の寿命』始祖鳥1998年11月13日(金)
#58『我が輩の辞書』始祖鳥1998年11月13日(金)
#59『そ、それ……』luna1998年11月13日(金)
#60『私も欲しい』デモステネス1998年11月14日(土)
#61『白熱していますね』琴鳴1998年11月14日(土)
#62『リクエスト』デモステネス1998年11月15日(日)
#63『鳥の起源について』始祖鳥1998年11月16日(月)
#64『(無題)』始祖鳥1998年11月16日(月)
#65『(無題)』始祖鳥1998年11月16日(月)
#66『グライダー鳥』デモステネス1998年11月16日(月)
#67『ぐらの話』デモステネス1998年11月17日(火)
#68『安永航一郎といえば』デモステネス1998年11月17日(火)
#69『ご説を拝読しました』始祖鳥1998年11月20日(金)
#70『おおいなる追跡』始祖鳥1998年11月20日(金)
#71『補足です』始祖鳥1998年11月20日(金)
#72『読者のみなさまへ』始祖鳥1998年11月20日(金)
#73『翼をください』デモステネス1998年11月24日(火)
#74『改行入れるの忘れました』デモステネス1998年11月24日(火)
#75『羽根とハエたたき』始祖鳥1998年11月27日(金)
#76『メガネウラ伝説』始祖鳥1998年11月27日(金)
#77『レスポンス感謝>一歩さん』始祖鳥1998年11月27日(金)
#78『バランスをとる』デモステネス1998年11月27日(金)
#79『Me-110だったか(笑)』デモステネス1998年11月28日(土)
#80『お待たせしてもうしわけありません』始祖鳥1998年12月02日(水)
#81『樹上滑空者の翼アスペクト比』始祖鳥1998年12月03日(木)
#82『進化のことなど』始祖鳥1998年12月03日(木)
#83『just moment please.』デモステネス1998年12月06日(日)
#84『メールおよびホームページ更新遅滞のお詫び』始祖鳥1998年12月24日(木)
#85『だめだよ』琴鳴1998年12月28日(月)
#86『御用納めだ ざまーみろ』デモステネス1998年12月28日(月)
#87『そんなあ』始祖鳥1998年12月31日(木)
#88『「マッドサイエンティスト~」第2話の感想』始祖鳥1998年12月31日(木)
#89『なるほりょ』琴鳴1998年12月31日(木)
#90『あけましておめでとうございます兼はじめまして』キク1999年01月02日(土)
#91『補足です』始祖鳥1999年01月02日(土)
#92『いらっしゃいませ>キクさん』始祖鳥1999年01月02日(土)
#93『ありがとうです』琴鳴1999年01月05日(火)
#94『書き込みありがとうございます>lunaさん』始祖鳥1999年01月06日(水)
#95『風と飛行(1)』始祖鳥1999年01月06日(水)
#96『風と飛行(2)』始祖鳥1999年01月06日(水)
#97『感想お礼』デモステネス1999年01月06日(水)
#98『おもしろいです。』琴鳴1999年01月07日(木)
#99『首尾は上々?』luna1999年01月07日(木)
#100『高校受験!』キク1999年01月08日(金)

お答えします(その3) 投稿者:始祖鳥  投稿日:11月12日(木)01時41分29秒


 デモステネスさん、こんにちは。
 さらに前段の続きです。

>5 現生鳥類で、もっとも原始的な形を残しているのは、何目何科でしょう。
>  サイズの割には知能程度が低く、長距離飛翔能力、高速飛翔能力に
>  乏しい、ということでキジ目か?ツメバケイがキジ目だし、 などと考えて
>  いるのですが。

 ツメバケイの分類は研究者によって意見の分かれるところです。ただ、最近発
表された遺伝子の分析結果によると、カッコウに近縁のようですね。
 古そうな鳥といえば、エミューやキーウィ、ダチョウなどの走鳥類でしょうか。
背中の椎骨が癒合していないので、骨格標本はいわゆる『鳥』には見えません。
むしろ恐竜のように見えます。これにくらべればペンギンはかなり新しい鳥なの
で(ペンギンはミズナギドリやカモメの仲間から分岐したとされています)、骨
格は、鳥以外のなにものでもありません。
 飛ばない鳥を別にするなら、ツル目あたりも起源が古そうです。しかし、飛翔
力はありますね。

 最近驚いたニュースでは、このあいだ、白亜紀後期の地層からオウムの下顎が
発見されたという報告が、NATUREに掲載されていました。(^^;
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専門分野 投稿者:luna  投稿日:11月12日(木)10時38分06秒

 皆さんの専門分野を生かした作品ってすごいですね。たのしみです>デモステネスさん

 Bavariaですかね。これは英語ですけど。ドイツ語だとBayernになってしまうし。
 ラテン語だとBAVARUMとでもなるんですか?

 それにしてもガイナックスの脱税はなんだか……うーむ。


ありがとうございます 投稿者:デモステネス  投稿日:11月12日(木)21時54分21秒

早速のご回答、ありがとうございます。
 なにせ分類も知らなければ、解剖はもっと知らないディタレットなので、
昔の記憶発掘モードになっているのですが、いや、十ン年もたつと科学は
進歩していて、自分が化石になってただ。
 淡水ピリナに怪しげ好事家、どちらもすごく魅力的なプロットなのでありが
たく使わせていただきます。(両方使いたいが考証でぼろが出そうなので、
たぶん怪しげ好事家の方)
 始祖鳥肺魚、というのは誰でも知っている化石ということで登場しますが
pilinaは、仙台訪問の賜物です。どうしてこんなヘンテコな取り合わせに
なったかは、upしたときのお楽しみ。
 原始祖鳥は、新聞で読んで(うう、新聞というのが情けない)白亜紀なのに
始祖鳥より前とはコレ如何に、と思ったのを思い出しました。さすが中国、
セコイア・イチョウが生存していた国だ。


白亜紀にオウムとな 投稿者:デモステネス  投稿日:11月12日(木)23時03分23秒

古鳥亜綱が現生の鳥類の直接の先祖ではない、ということは取りも直さず
古鳥亜綱と現生鳥類の「鳥型をした」共通先祖がいた、と考えていいので
しょうか。それとも、獣脚類からそれぞれ分化した、ということなのでしょうか。
 なぜこのような疑問か、と申しますと、「空を飛ぶ」という法外なことをやって
のけるのは昆虫もそうでして、羽があるかないかのどちらか一方。羽になり
そこないの中間形質をもった昆虫はいない。 進化論のお荷物。鳥にも共通
する状況があり、まんざら知らない訳ではないわけです。
 原始的な鳥類の飛翔能力というのはとても貧弱なものであったでしょう。
木々の間を飛び回れる程度。哺乳類で言えば、ムササビ・モモンガの程度
だったはず。そのような飛翔能力は、草原地帯では生かされません。もっと
足が速くなった方が良いはず。
 こういった理由から、私は鳥類は初め森林地帯で進化し、後に草原に進出
した。で、やっぱり足が速くなった方がいい、という進化をしたのが走鳥類、
飛んだほうがいい、という進化をしたのがツル目、もっとも原形を保ったのが
キジ目か?なぞと漠然と考えていたので前回発言になったのでした。
 本当は、森林地帯に住む鳥としては比較的大型のもの(というのは爬虫類
から進化しているわけだから、標準的な小型爬虫類程度の大きさであった
はず)で、熱帯・亜熱帯に住み飛翔能力が貧弱で渡りをしない鳥が有望。
 これにあてはまる鳥ってオウム目なんですよね。しかし、くちばしや足の形
がとても進化しているのでパス、と思っていたのですが。
 うーむ、白亜紀に既にオウムがいたということは、現生鳥類の先祖がジュラ
紀にいても不思議ではないな。


きんどー体操 投稿者:デモステネス  投稿日:11月12日(木)23時19分14秒

 宝島かなんかの本で、「出版社に消された漫画家」みたいなタイトルの本で
鴨川つばめがインタビューで出ていました。
なんと彼は本当にきんどー体操していたそうです。あれは、紙の上だけの
産物ではなかったんですね。で、壊れた、というのは自分でも言ってました。
ネタがなんにもでなくなった、と。でも編集が許してくれないので書いたことは
買いたけれど、自分でもつまんない。つなげてみたけれど(ラブコメ路線の
ことだったかな)、続かなくて自分で一番いい終わりかたを考えた。で、
七味とうがらし発覚、という打ち切りをした。マカロニ2は、編集がそれはもう
しつこく連載再開を迫るので、二度と書けと言われないようなものを書いた。
だって、ほんとにかけないんだもん。
 みたいな内容でした。 確かにギャグ漫画家は寿命が短いですね。
「魁 男塾」なんて半年もたたずにバトルものになっちゃいましたし。
今は・・・いないなあ。漫画はアフタヌーンしか読んでないし。


^専門分野 (^^;;; 投稿者:デモステネス  投稿日:11月12日(木)23時25分11秒

たらーり。 がんばります。lunaさんにまで言われたら、がんばるしかないわな。
 ところ で Bavarica でいいんじゃないでしょうか。ローマ時代は下ゲルマニア
か、レーティアと呼ばれていた地区のはずです。どこでババリアになったんだか?


ギャグマンガ家の寿命 投稿者:始祖鳥  投稿日:11月13日(金)01時12分31秒

 琴鳴さんは、あれを連載開始から読まれていたのですか。しかも自作のマンガ
まで書かれていたとは、恐れ入りました。

 ギャグ系でも『~派出所』のようなタイプの作家さんは寿命が長いような気が
しますから、全部が全部寿命が短いというわけでもないのかもしれません。安永
航一郎は今でも面白いですし、高橋留美子については前に述べたとおりですし、
藤子不二雄もそうでしょうか。計算のもとに作品をつくりだすタイプの作家さん
は、著作のクオリティが一定していますね。

 『こわれる』という意味で危険なのは、感性と本能によってギャグをつむぐ作
家だと思います。しかし、瞬間的なおもしろさにおいて、このタイプの作家さん
は傑出しています。『マカロニほうれん荘』は、確かに後半は失速していたよう
な気がしますが、中期の爆発ぶりは凄まじいです。あれは常人になしえる仕事で
はありません。傑作であることは疑う余地がないと思っています。

 最近のマンガでは『神聖モテモテ王国』がお気に入りでした。しかし、帰国し
て以来、マンガを読んでいないのでどういう展開になっているのかは寡聞にして
知りません。

 琴鳴さんの最近のお気に入りはだれでしょうか。

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我が輩の辞書 投稿者:始祖鳥  投稿日:11月13日(金)01時13分22秒


 luna さん、ご教示ありがとうございます。
 そういえば『ババリア』は『バイエルン』ですね。すっかり失念していまし
た。
 "BAVARUM" はたしかにラテン語風な気がします。でも、ラテン語は活用が複
雑で、正直なところ、わたしにはよくわかりません。愛用している Oxford 
University Press『LATIN Minidictionary』は、小型板の辞書としてはか
なりできがいいのですが、さすがに地名までは網羅していませんでした。もっ
と強力な辞書が欲しいとは思うのですが、日本でラテン語辞書を買うのはもっ
たいないので、つぎの渡航まで今の辞書でまにあわせるつもりです。

 ニュージーランドは本が高くて難儀するのですが、辞書・事典類にかぎっては、
明らかに日本より安いですね。とくに外国語の辞書は内容、価格ともにすぐれて
います。そんなこともあり、NZではペーパーバック装丁の辞書を買いあさりま
した。いま使っている生物学係事典の大半は、NZで調達してきたものです。

 生物系以外の事典・辞書で最近気に入っているものは、COLLINS POCKET
 REFERENCE『FIRST NAMES』です。内容は英語圏で使われる名前の語源を解説
しているだけのものですが、これがなかなかおもしろいのです。項目によっては
雑学的な解説があって、読んでいるだけでも楽しめます。この名前はどこどこの
地方(国)のこのくらいの世代の人に多く使われているとか、この名前の語源は
ケルト語でどういう意味なのか――ということがわかったところで特に役立つこ
ともありませんが、なによりもわたしはこういうアイテムが大好きなのです。(^^;
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そ、それ…… 投稿者:luna  投稿日:11月13日(金)01時27分52秒

 始祖鳥さん、その辞書、とっても欲しい……
 じつは十年以上探し続けている辞典に、その手の語源人名辞典の日本語版があるのです。
 その辞書は、定価はおいくらくらいなのでしょうか。
 そういえば、コリンズのそのシリーズは、隣の上司の机にも並んでいるなあ……


私も欲しい 投稿者:デモステネス  投稿日:11月14日(土)00時27分11秒

そんなものがあるとは・・・
私は、こつこつ人名をエクセルに登録してました。(;_;)
世界地名語源辞典(古今書院)は持っているんですけどね。
 バイエルンを調べてみたら、ゲルマン民族の一派バイバリー族、という
ことだそうです。


白熱していますね 投稿者:琴鳴  投稿日:11月14日(土)02時03分00秒

 デモステネスさんと始祖鳥さんのQ&A、すごい迫力ですね。
 このレンタルBBSは発言数50までしか保存してくれないので、
ログ回収が必要です。どこかでコーナー化してもよいかも。
 わたしは門外漢で、かつこのテーマで作品を書くことはまずない
と思いますが、好きな人にとってはたまらん内容だろーなー。

 ギャグまんが
 安永航一郎はなんかとてもなく下品なマンガがおもしろかった
ですね。書き文字とかも笑えるし。
 つばめさんは、それでもマンガを描くんですね、そーかー、
それはそれでいいことです。がんばれ。
 ガイナックスさんは、映画を作る資金でも貯めていたんで
しょーか。それともフィギュアとか買い過ぎちゃったんでしょー
か。


リクエスト 投稿者:デモステネス  投稿日:11月15日(日)00時55分34秒

>どこかでコーナー化してもよいかも。
 いや、全く。というか、始祖鳥さん。「ジュラ紀の長い午後」と「生きた化石
探索記」更新してください。
「生きた化石」の方は、どういうわけかラダ・ニーバしか読めないんですけど。


鳥の起源について 投稿者:始祖鳥  投稿日:11月16日(月)02時18分04秒


 デモステネスさん、こんにちは。

>古鳥亜綱が現生の鳥類の直接の先祖ではない、ということは取りも直さず
>古鳥亜綱と現生鳥類の「鳥型をした」共通先祖がいた、と考えていいので
>しょうか。それとも、獣脚類からそれぞれ分化した、ということなのでしょうか。

 デモステネスさんが作品中でおっしゃっていたとおり、これにはまった
く定説がありません。恐竜と鳥の関係については、これらが似ているのは
『鳥形』の共通祖先がいたためだという説、そして両者の相似は鳥が恐竜
の直系であるという説があります。前者を主張するひとびとは『バード・
ピープル』、後者を主張するひとびとは『ダイナソー・ピープル』と称さ
れます。この2つの説の相違点は、要は、鳥と恐竜は『親子か、兄弟か』
ということですね。
 あるいは、学者によっては、獣脚類から分化したというのはむしろ話が
逆で、鳥(の先祖)のほうが恐竜より先に登場していた――つまり、獣脚
類は鳥(の先祖)の子孫なのだという説をとなえるかたもいます。
(わたしが支持しているのは2番目の説です。)

 わたし個人は、鳥の先祖は森林性ではなく、地上性だったのではないか
と考えています。

 わたしは、鳥とは非常に汎用性をもった、悪く言えば器用貧乏な生き物
だと思っています。恒温動物のもう一方のグループである哺乳類と比較し
てみるとそれが浮き彫りになるのですが――たとえば、クジラの仲間は徹
底的に水中に適応してしまい、もはや上陸することはできそうにありませ
ん。アザラシの仲間にしても陸上にあがってしまうとあのとおりのていた
らくです。コウモリなどは飛ぶことに特化してしまい、後肢まで翼を支持
するようにつくりかえてしまったため、休息時はさかさまにぶらさがると
いう無理を余儀なくされてしまいました。
 これに対して、足をなくしてしまった鳥は一種として存在しません。ペ
ンギンは歩くのが下手だといわれていますが、アザラシやウミガメと比較
しても分かるとおり、水中生活を主とする動物としては、陸上での機動力
は実に優秀です。つまり、鳥はすべて『足』を残しているというのが重要
な点です。

 さて、飛行性の動物の進化を考えるうえで樹上からとびおりたと考える
のは合理的ですが、樹上性動物から進化したと考えられるモモンガ、ムサ
サビ、コウモリなどは、例外なく後肢を飛行のためにつくりかえています。
これに対して、なぜか鳥は前肢だけを飛行機能をもたせて、後肢はそっく
りそのまま残しています。これは現生の鳥でもかわりはありません。鳥の
先祖が地上を高速で走り回る生き物だったのではないか、つまり『飛び降
りた』のではなく『舞い上がった』とわたしが考える理由はここにあるの
ですが、どんなものでしょうか。(^^;

 『白亜紀末のオウムの下顎』をどう解釈するかは研究者によって意見が
分かれそうですが、オウムが一番古いタイプの鳥というよりは、むしろ、
鳥の種の分化がそれだけ早い時期に進んでいたと考えるほうがしっくりき
そうですね。

【追伸】
 作品、楽しく拝読させていただきました。なるほど、分類上系統が離れ
た生物が一同に会するというのは、こういうわけだったのですね。(^-^)
 とてもおもしろかったです。(^-^)
 正式な感想はあらためて書かせていただきます。

【追伸2】
 『ジュラ紀の長い午後』と『生きた化石探索記』にリクエストをいただ
いたのは、当地始まって以来はじめてのことです。
 ありがとうございます。m(__)m

 さっき確認したのですが、ご指摘のとおり、『PZL-WILGA』の記
事が見られなくなってしまっていますね。もうしわけありません。ただ、こ
のさい文章を書き直そうと思っているので、あえて数日のあいだそのままに
させてください。
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(無題) 投稿者:始祖鳥  投稿日:11月16日(月)02時20分13秒


 luna さん、こんにちは。

 例の辞典をいくらで買ったかは思いだせませんが、20ドルはしなかった
はずです。(1NZドルはおよそ80円です。)裏表紙には£4.99の表
記があります。以下にISBNナンバーをあげておきますね。

 COLLINS POCKET REFERENCE
 FIRST NAMES
 ISBN 0-00-470941-1

 同じシリーズ"SIR NAMES" もあったのですが、これは厚さが"FIRST NAMES"
の三倍はある重厚な辞典でした。荷物になりそうなのであきらめたのですが、
やっぱりこれも買ってくればよかったかな、と少し後悔しています。

 コリンズは辞書のそうですが、ハンドブックも良質のものがおおいですね。
 COLLINS EYEWITNESS HANDBOOKS の『WHALES DOLPHINS AND PORPOISES』は
重宝しています。NZのホエールウォッチャーはほとんどこれをもっている、
定番中の定番です。
 これの日本語版が『地球自然ハンドブック』のシリーズで出ているのをあ
とになって知り、結局これも買ってしまいました。(クジラ・イルカの和名
がわかるというのは魅力です。)原文がどういう言いまわしで書かれている
かが良くわかる(^^; 邦訳ですが、これは実用書であって文学作品ではないの
でよしとしています。

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(無題) 投稿者:始祖鳥  投稿日:11月16日(月)02時22分59秒


 琴鳴さん、迫力があるといっていただけてうれしいです。
 でも、Q&Aの回答側というのは、知っていることを羅列するだけで
良いので、実は書いていて楽なんです。(^^;(ほんとうはそれだけでは
いけないのでしょうね。)むずかしいのは、自分で考えなければかけな
い文章です。作品に対する感想を書くのは、実は苦手なのです。

 アドバイスありがとうございます。この掲示板のログが50件で消え
てしまうとは知りませんでした。
 さっそく過去ログのコーナーをつくってみました。URLは以下のと
おりです。

http://www.aay.mtci.ne.jp/~dinosaur/bbs/bbs001.html

 安永航一郎については、『県立地球防衛軍』以来の読者です。いまは
なき『少年キャプテン』で連載されていた、とてつもない下品なマンガ
がすきでした。(^^;
 でも、『巨○ハンター』は本屋さんで買うのがすごく恥ずかしかった
です。なにがって、表紙にでっかく『巨○』ってかいてあるんだもん。

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グライダー鳥 投稿者:デモステネス  投稿日:11月16日(月)23時49分29秒

おもしろいので続けてしまおう。(笑)

 さて、人間のテクノロジーは、往々にして生物をまねている、という印象を
私は持っています。 わかりやすい例がコンピュータで、最初はなんでも
CPUでやっていたものを補助記憶装置をつくる、カスタムチップが増える
(おおざっぱな言い方だが、間脳、小脳、延髄がそうだ)、拡張メモリを
増やしていったら、拡張メモリ上でやっている事の方がすごいことができる
ようになって、コンベンショナルメモリの役割が霞んでいる。(古皮質と新皮質
ですな)

 では「空を飛ぶ」ということはどうか。人類がいきものの後追いをしている、
という仮定に基づくと、構造が簡単なるが故に最初に登場したのはグライダ
ーです。(熱気球とか、凧というのは無視)
 しかし、グライダーというのはウィンチで引っ張るから平地からも飛び立て
るのであって、そんなものがない動物は高度があるところでしか飛べない、
というか滑空できない。したがって、小は樹上生活、大は断崖絶壁に住まざる
をえないだろう、という仮説を立てます。

 さて、滑空の問題は離陸ばかりではありません。着陸するときも、滑走しな
ければならない。つまり、スピードがついている段階で下手に足をおろすと
足が壊れますから、十分にスピードを落とす一方で着地したら自動車のエン
ジンブレーキよろしく走らなければならない。
 また、この「グライダー鳥」が地表風を綿密に計算して目的地に着陸する
とは考えられません。ちょっとずれるくらいなら、ひょこひょこ歩けばいいで
しょうが、なにしろ上昇気流がワンサと沸き起こる断崖絶壁です。下手に着陸
するくらいなら、touch and goをやった方がいい。したがって、このグライダー
鳥は思いっきり地面を蹴っ飛ばさなければなりません。

推論1 足が鍛えられるわけだ。

 さて、このグライダー鳥は(名無しというのもかわいそうなので”ぐら”と
名付けましょう)、グライダーのジレンマにつきあたります。上昇気流が
あった方が、すぐに高度をとれる。しかし、上昇気流が発生する場所と
いうのは傾斜地の周辺であって、着陸にはとても危険な場所です。かと
いって、安全な着陸ができる平地に降りると今度は登山しなければなら
ないから、何のために飛ぶのかわからなくなる。
 本当は滑走距離を短くできればいいのだが、トレッドが狭いのでスピード
を十分に落とさないと危険だ。


ぐらの話 投稿者:デモステネス  投稿日:11月17日(火)00時18分07秒

というわけで、ぐらは、2者択一を迫られます。飛翔力を犠牲にして崖地に
住みつづけるか、飛翔力を増大させて着地に安全な傾斜のゆるい場所を
選ぶか。この選択の一方で、足が鍛えられて”エンジン”になりつつある。
 そして傾斜地からより着陸に安全な平地へ、ただ滑空するだけではなく、
羽ばたきへ、そういった選択をしていった”ぐら”が鳥類の祖先になったの
ではないか。

 鳥類の飛翔力はささやかなもので、飛び立つには滑走が必要だったろう、
とは他ならぬ始祖鳥さんの過去の日記にありました。私は鳥の起源を今まで
まじめに考えたことはありませんが、この部分からふと思い当たりました。
「鳥も飛行機の発達と同じだったんじゃないか?」と。

 そうすると、まずは翼。次に動力です。動力と滑走距離は反比例します。
最初の鳥は一所懸命走らなければならなかったでしょう。
 しかし、鳥は飛行機よりも優れています。というのも、助走距離を必要と
する鳥類というのは少数派で、ほとんどの鳥はその場から飛び立ちます。
つまり、思いっきり地面を蹴って空中に飛び出している。機械でいえば、
鳥の足はカタパルトです。(水鳥は別な意味で強化されているが)
足が強化されるのはこのためと考えるのですが、どうでしょう。

 こういった推論から私は「まず翼があった」ということで「鳥は最初は森林
地帯にいたが、後に平地に出て進化した」という考えをしているのですが。


安永航一郎といえば 投稿者:デモステネス  投稿日:11月17日(火)00時34分56秒

あのノリ、好きですねえ。もっとも、私が一番気に入っていたのは、バラダキ
でも酢堂君でもなくて、花見男なんですけど。
 エリア88と超人ロックとあれを見るために少年ビック買っていたようなものさ

>始祖鳥さん
 白亜紀にオウムのような進化の進んだ鳥類がいたというのは驚きですね。
中生代の動物化石は沼、オアシス、干潟のような場所が多いように思えます。
 オウムは森林性の鳥というイメージがあるのですが、中生代もそうだった
とすると、今まで探す場所が悪くて発見できなかっただけなのかもしれませ
んね。



ご説を拝読しました 投稿者:始祖鳥  投稿日:11月20日(金)01時20分34秒


 デモステネスさん、こんにちは。

 ご説を興味深く拝読しました。
 断崖に生息し『地面を蹴り飛ばす』ための適応のために足を発達させるとい
うのは、思いつきませんでした。哺乳類でいえば『オオツノのだんな』――も
とい、ヤギのような生活なのでしょうか。鮮烈なビジュアルで、復元図が『絵』
になりそうです。

 それでは、わたしも返歌を吟じるとしましょう。(^-^)

 さて、ドロマエオサウルス科という恐竜群があります。小型獣脚類といえば、
必ずといっていいほど名前があがるグループで、後肢第2指に、飛び出しナイ
フと形容される巨大な鉤爪をそなえているのが特徴です。仮にティラノサウル
スを重爆撃機に例えるなら、これは戦闘機のような生き物といえるでしょう。
俊敏で軽快で、強烈な攻撃力を持っている恐竜です。

 ところで、このグループは獣脚類のなかでも、ひときわ鳥に近い特徴を備え
ていることでも知られています。恥骨は始祖鳥のように後退していますし、前
肢の3本の指は、始祖鳥の翼のそれにそっくりです。始祖鳥でさえ十分に発達
していない胸骨を備えている種さえあります。

 そして、このグループの一種の、ディノニクスについて大腿骨・脛骨・中足
骨の比率を調べた結果、この恐竜はカンガルーのように両足をそろえて連続ジャ
ンプをしたほうが速く走ることができる可能性があるという試算がありました。
 そう、今回のキーワードは『ハイジャンプ』です。
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おおいなる追跡 投稿者:始祖鳥  投稿日:11月20日(金)01時22分08秒


 生物進化史上初めて登場した、自由飛行能力を持つ生物は、昆虫だといわれ
ています。『空』というフロンティアは、翼竜、鳥が登場するまでは、かれら
の独占状態にありました。高度を高くとってさえいれば、飛行性昆虫は無敵で
す。昆虫の敵は、やはり昆虫であったことでしょう。

 空中に出遅れた地上性脊椎動物たちは、やっきになってかれらを捕らえよう
としたはずです。なにしろ空を飛べるほどのエネルギーをたくわえている相手
なので、捕まえられたら実入りはおおきいのですが、なにしろ空を飛べる相手な
ので、そう簡単にはつかまえられるものではありません。かれらを捕らえるチャ
ンスはたったの2つ――『とまっているとき』『とどく距離をとんでいるとき』
しかなかったことでしょう。どちらかを選ぶのなら、『とまっているとき』を
狙うのが簡単そうですが、楽な方法というものは、とかく競走相手も多いもの
です。

 そこで『積極的に追跡する』『とどく距離をのばす』という戦略をとった一
群がいたとしましょう。昆虫の出足を押さえるためには、それ以上に足がはや
くなればいいわけです。もっとも、追いつく前に高度を取られたら手の出しよ
うがありませんが、そこはジャンプ力でカバーすることにします。

 さて、ここで2足歩行の獣脚類(あるいは槽歯類)について着眼してみます。
 かれらは、4足歩行の哺乳類と違って、走っているあいだも前肢が空いてい
ます。走行時のバランスの点でも、獣脚類は例外なく長大な尻尾を持っていま
すから、前肢には走行時のバランスを受けもつ責任もありません。つまり、
前肢(手)は何に使ってもいいわけです。
 そこで、かれらは空中で昆虫をたたきおとすために手をつかったことにした
とします。腕からはラケットのようなうろこをはやして面積を増やし、命中率
は向上させる工夫もします。かれらの捕食行動は、おおむね以下のようになる
ことでしょう。

(1)昆虫を見つける
(2)全力で走って追いかける
(3)高度を取られてしまった場合、その高さまでジャンプする
(4)前肢の『ラケット』で昆虫を叩きおとす

 小型獣脚類は、少なく見積もっても毎時30キロメートルのスピードを出せ
たでしょうから、空を飛ぶ昆虫に2次元的に追いつくことはできたはずです。
あとは高度差を克服できればよいわけで、ここからはいかにしてジャンプの高
度を稼ぐか、滞空時間を増やしていくか、ということに問題は集約されていく
ことでしょう。
 そうなると前肢の『ハエたたき』は、進化方向の圧力でどんどん大きくなっ
ていきます。大きければ大きいほど、虫を落とせる確率があがるからです。そ
れにともない、腕(胸)の筋肉も発達していくはずです。大面積の『ラケット』
をすばやく動かすためには、より強い力が必要になってくるからです。

 そして、ラケットの発達と腕の筋肉の強さが臨界を超えたとき、鳥はついに
飛行可能な動物になったのではないか、というのがわたしの思っていることな
のですが、いかがでしょう。

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補足です 投稿者:始祖鳥  投稿日:11月20日(金)01時23分23秒

【補足】
 自由な飛行ができる(空中で推力を発生し、飛行を持続できる)既知の脊椎
動物は、翼竜、哺乳類(コウモリ)、鳥類です。翼竜、コウモリに関していえ
ば、これらは明らかに高いところから飛び降りて進化した生き物にみえますか
ら、『地上を走っていて舞い上がった』という説は少々分が悪いことはいなめ
ません。とはいうものの、低いところから舞いあがった飛行性動物の例がない
わけでもないのです。

 これに近い滑空動物としてはトビウオがいます。トビイカもそうですね。大
型のトビウオになると、その飛距離は100mを超え、空中での方向制御まででき
ますから、空中で推力を発生していないという点に目をつむるなら(つむるな
よ>始祖鳥)、かなり自由飛行者に近い存在といえるでしょう。とはいっても、
空気を直接呼吸できないトビウオに、空中で推力を発生し、飛行を続けること
を望むのは酷というものですね。

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読者のみなさまへ 投稿者:始祖鳥  投稿日:11月20日(金)01時25分23秒


 当地の更新が滞っていますこと、もうしわけありません。

 仕事の追い込みのため時間を取ることができず、『始祖鳥のさえずり』に手
をつけることができずにいますが、来たる3連休に更新のほうはなんとかした
いと思っています。

 読者のみなさまにおかれましては、今後とも、当地をどうぞよろしくおねが
いいたします。
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翼をください 投稿者:デモステネス  投稿日:11月24日(火)00時02分50秒

さて、私は何の根拠も示さず「初めに翼ありき」という前提に基づいて議論を
進めています。なぜ翼が生えてきたのか。腕と翼の中間形質を示す鳥類・
哺乳類は未だ確認されておらず、学者が議論百出するところになっています。
言うなれば、私のような素人がつけこめるのもこう言った理由からですね。
なぜ飛び立ったか。昆虫を捕食するため、という説が始祖鳥さんから示され
ました。今回はこの辺を中心に考えてみたいと思います。


・ 飛翔昆虫を捕らえるのはしんどい
昆虫の話になると強いぞ。(笑)  
昆虫は無翅亜綱と有翅亜綱に分かれますが(昆虫のハネは「翅」という)、
ご多分に漏れず足でも翅でもない中間形質をもつ種がいないためその筋の
人を悩ませるネタとなっていることは鳥と同じです。(もっとも昆虫の翅は胸の
皮膚が分化したもので、足ではありませんが)そして名前のとおり、有翅亜綱
に属する昆虫はカマドウマのように二次的に羽が退化してしまった種を除けば
飛べます。
しかし、飛べる=飛んでいる、というわけではありません。コガネムシやカブト
ムシが属する鞘翅目は種も個体数もダントツ一位ですが、実際の生態は「飛
ぶこともある」程度で、常時飛んでいる種というのは、ハチ、アブ、ハエ、カ、
カゲロウ、トンボ、チョウ、といったものです。大雑把な分けかたをすれば、
これらは「花の蜜(樹液)を吸うもの」と「それらを餌にしているもの」の2種と
いってよい。つまり、花や木の高さ、0~5m程度の飛翔力が普段の姿です。
 更にそれぞれの昆虫には人間の目から見ると複雑怪奇な縄張りがあり、
勝手に通っていけないのは、航空機の進入禁止空域と同じです。したがって
、空といえども決まったルート、航空機でいえば商業航空路のようなものが
あります。(「蝶道」とか「トンボ道」とその筋の人は言う)  基本的に有視界
航法ですからあまり低くても障害物があって飛びにくいし、高度をあげすぎる
と下に降りずらいわ、風に流されるわ、航法援助とすべき目印を失ってしまう
わ、といった理由から、この「道」の高度は普通1~3m未満といったところで
す。なお、この「道」で何らかのトラブルにあると、飛翔昆虫は4m以上高度を
とって「上空待避」します。


鳥の話に戻ります。飛べる前の鳥モドキは飛翔力がありませんから、さぞか
し花の前で虫とり網を構えてアゲハチョウがこないか待ち構え、失敗すると
全力疾走して追いかける子供のようなものだったでしょう。さて、ここで問題
が発生します。

 ・ 蝿叩き?
現生鳥類にこういった習性を残している鳥がいない、というのが最大の弱点
ですがそれはいわずもがなでしょうから別な面から。
蝿叩きするには、しっかり前を見据えて獲物を見ていなければなりません。
しかし、現生鳥類の翼は真横より少し前に来るくらいで、目の前には構造的
に前にこない。鳥モドキの子孫がどうしてこんな構造になってしまったのか。
仮に鳥モドキもそうだったとすれば、鳥モドキは常に横目で蝿叩きをしなけ
ればなりません。いくら視野が広いとはいえ片目ですからこれはつらい。
やはり口でくわえようとするのが自然です。
 更に翼は柔らかく空気を受け止めて逃がさないという、蝿叩きとして使用
するには最も不適な構造をしています。 蝿叩きとして進化したのなら、空気
を逃がしやすく、硬い物質になるべきでしょう。

  対案はまとまっていないので次回。


改行入れるの忘れました 投稿者:デモステネス  投稿日:11月24日(火)00時07分09秒

短い文ならいざ知らず、とても読みづらいので発言しなおしました。
内容は全く同じなので、削除していただけるとうれしいんですけれど。

さて、あれこれ考えるうち疑問が沸いてまいりました。

 鳥モドキのサイズは?

中生代は体長50cmのトンボや30cmのゴキブリがうようよしていた時代で
、現生昆虫に比較して大きさが著しく巨大です。巨大昆虫を捕食するからには
捕食動物のサイズも大型である必要があります。
(スズメ程度では逆に餌にされてしまう)
 さて、鳥モドキは昆虫の「道」程度の高度をとらなければなりません。つまり
、標準で1m以上3m未満。50cmそこらの動物ではクリアできなさそうな条件
ではあります。

 次に、餌にしている昆虫は外骨格動物ですから体の大きさに比例して殻が
固くなります。時速15kmから30kmで飛ぶ昆虫を気絶かフラフラするくらいに
叩くというのは、かなり力もいれば痛い作業であったでしょう。
 更に、食べるとき。もちろん齧って殻を割ったでしょうが、それでも爬虫類、
鳥類は「丸呑み」が原則です。殻の中に栄養がありますから内骨格動物を
餌にしたときのように骨だけ吐き出すわけにもいかないし、外骨格を構成する
キチン質は分解できません。 殻の割れ目から吸収するしかないだろうし、
それにはよほど消化能力が優れている必要があります。 

以上2点、どうお考えですか。


羽根とハエたたき 投稿者:始祖鳥  投稿日:11月27日(金)00時59分23秒


 デモステネスさん、いつも書き込みありがとうございます。
 では、さっそく論題です。

【翼(羽根)は『ハエたたき』として不適か】
 鳥の発生の起源は爬虫類のうろこにあります。要は、(ほんとうはもっと複
雑なのですが)うろこが縦軸と横軸にささくれたてば、それは羽毛になります。
 つまり、発生時に縦軸と横軸の太さと密度のパラメータをコントロールする
ことで、ざるのようなかたちも、翼のような細密構造も実現できます。両者は
製造過程がほとんど『同じ』ものなのです。パラメータの変化だけで実現でき
るものは、とてつもないスピードで進化する――ということは、コンピュータ
のシミュレーションでも実証されています。(色素相、網膜層、レンズ層を三
層構造にした板状の器官から、わたしたちの『眼』にそっくりなものが自然淘
汰で進化するまでに、わずか1829世代しかかからなかった、という研究結
果があります。)

【鳥もどきのサイズ】
 昆虫が巨大化のピークをむかえたのは古生代の石炭紀で、以降は全体として
小型化する傾向にあったようです。巨大なものが多く露出するのはしかたのな
いことですが、かといって、古代の虫は全部が全部巨大だったわけではありま
せん。むしろ、化石として産出するのは1~2センチメートルに満たないもの
が多いのです。
 そんななかで、あえて巨大な餌を狙う必要はなさそうに思うので、サイズの
点については、鳥類の地上起源説にとって、それほど枷になるとは考えていま
せん。
 小さい昆虫を叩くぶんには、さほど痛くもないでしょう。(^-^)

【昆虫を食べるときのこと】
 鳥はたしかに食べ物を『まる呑み』しますが、胃石を飲んで歯の代わりにし
ています。つまり、哺乳類との違いは、食物をあごで噛むか、胃で噛むかとい
う程度でしかありません。
 現生の鳥でも、体長20センチ程度のシギやチドリの仲間は、その3分の1
もあろうかというカニを平気でまる呑みにすることができます。
 飛翔性の昆虫はあまり重くできませんから、おそらくカニの甲羅ほどの強度
は持っていないはずです。カニを消化できるのなら、昆虫はもっと楽に消化で
きそうだと思うのですが、いかがでしょうか。

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メガネウラ伝説 投稿者:始祖鳥  投稿日:11月27日(金)01時00分24秒


 突然ですが、翼長70センチメートルの巨大トンボ、メガネウラについてです。
 マンガや小説などを読んでいると、このトンボを誤解した表現にあまりにも頻
繁に出会うので、この際ここで話題にすることにしました。

【メガネウラはトリケラトプスの鼻先を飛ぶか】
 まず、メガネウラの一属は古生代石炭紀に繁栄した昆虫で、中生代初期の三畳
紀より後の化石は確認されていないはずです。(これは記憶によるもので、文献
の参照によるものではありませんm(__)m)このトンボが白亜紀末のティラノサウ
ルスやトリケラトプスと同時に登場することは、ありえない――とまでは言えま
せんが、その可能性は非常に少なそうです。

【空中停止は苦手なの】
 メガネウラは、おそらくホバリングはできなかったのではないかと考えられま
す。(鳥でも、無風状態でホバリングができるのは、チョウゲンボウ、あるいは
アジサシの大きさが限界のようです。)推力が足りないので、着陸速度も低くで
きなかったはずです。飛ぶようすのイメージとしては『ブーン』ではなく、滑空
をまじえながら『パタパタ』と飛んだと考えられます。胸郭の筋肉が体の大きさ
に対して十分ではありませんから、旋回半径もかなり大きかったことでしょう。
この飛行性能では、残念ながらスズメどころか、現生のヤンマをとらえることも
難しそうですね。

 さて、運動性をそのままにして巨大化したトンボがどういうかたちになるかと
いえば――結論から言うと――丸々とした巨大な胸郭に、非常に長さのある細長
い翅を組みあわせた格好になります。なぜなら、筋肉の出すことができる力はそ
の断面積に比例しますが、支えるべき重さは体積に比例するからです。大きさに
見合った推力を得るためには、そのままの形でスケールアップすればいいわけで
はないのです。(実際には重量だけではなく、流体力学的な問題(レイノルズ数
の問題)もありますから、問題はさらに複雑です。)

 翻ってみるに、翼長70センチメートルのメガネウラの翅は、理想からはほど
とおく、むしろ太く短いかたちをしています。これはおそらく力学的な問題によ
るためです。
 昆虫は、液体を封入した袋を骨組みに使った『翅脈』で、翅を支える方法をとっ
ています。この方法は、支えるべき重量が小さいときには非常にすぐれているの
ですが、大きな翼を支えるのには残念ながら不向きのようです。翅の延長に対応
して曲げ強度をあげたくとも、翅脈に封入する体液の圧力はむやみにはあげられ
ません。細長い形で、なおかつある程度以上の長さを持つ翅をつくりだすのは、
曲げモーメントの関係でおそらく難しいでしょう。

 大きく、重くなるほど、飛ぶためには推力が必要です。しかし、筋肉のスピー
ドはむやみにあげられるものではありません。鳥にしても、大きくなればなるほ
ど羽ばたきの回数は減っていきます。筋肉そのものの収縮速度に限界がある以上、
翅の先端速度をあげるには、翅そのものを延長するしかありません。巨大トンボ
は鳥のように関節を途中につくり、『多段式』にして速度をかせぐこともできま
せんから、必要な翼長は同じ推力を出す鳥のそれよりも長くなってしまいます。
 なによりもトンボの翅は、一枚作りの翅を根元の筋肉のみで動かす構造ですか
ら、翼根にかかる曲げモーメントは大変なものになるはずです。
 アホウドリのような、さしわたし4メートルもある細長い翼は、骨格によって
翼を支えている鳥ならではのものかもしれません。

【中生代初期に消ゆ】
 そうそう、このメガネウラですが、水中で脱皮したのではないかと言われてい
ます。陸上では脱皮直後に自重で変形してしまう、というのがこの説の根拠だそ
うです。そのせいかどうかはわかりませんが、中生代にはいり、地球が乾燥化す
るにつれて、姿を消していきました。それでも、中生代初期までその命脈を保っ
ています。
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レスポンス感謝>一歩さん 投稿者:始祖鳥  投稿日:11月27日(金)01時03分50秒


 一歩さん、日記でのレスポンスありがとうございます。
 ここのところ日刊連載に手をつける余裕がなく、大変ご無沙汰をしております。

 しかし、読まれているのでしたら、ここに書いてくださいよう。(;_;)

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バランスをとる 投稿者:デモステネス  投稿日:11月27日(金)23時44分34秒

 私は、鳥類の先祖は樹上生活者から進化したもの、という前提で話を組
み立てています。
 以下の話はその前提が間違っていると完全崩壊するのですが。


 樹上生活者は枝と枝の間を移動しなければなりません。特に木の葉を主食
にする動物ならともかく、雑食性・肉食性の動物であった場合、獲物を逃がさ
ないために機敏に枝の上を移動しなければなりません。このため、樹上生活
者は地上の動物にはないような平衡感覚を発達させなければなりません。

 さて、四つ足の哺乳類の場合。バランスをとる器官は尻尾です。後はサルの
ように腕力にモノを言わせて木にぶら下がったりしがみつくしかありません。
は、2本足で立っていた鳥モドキはどうだったか。 登る時は4つ足が有利な
ので、ツメバケイの雛よろしく手足を使って登ったことでしょう。しかし、登って
しまえば前肢の用事はなくなります。
 体育の授業で平均台をやらされますが、よほどバランス感覚のいい人でも
ない限り、たいていの人は両手を広げてバランスを保とうとします。鳥モドキ
の空いた前肢はこれに使えるのではないか。

・ 推論1 手の空いた前肢はバランスをとる器官として使える

 尻尾を巨大化させて左右に振るよりも、前肢を伸ばした方がはるかにバラン
スはとりやすいでしょう。

 次。熱帯雨林の高木の樹冠で一生を過ごす昆虫類ならさておき、樹上生活
動物は木々の間を移動する必要があります。その移動方法は
1 いちいち木から降りる(リスなど)
2 伝い移る        (テナガザルなど)
3 飛び移る        (鳥、モモンガ、ムササビなど)
の3つがあります。この3つを比較すれば、移動に必要な時間、エネルギー、
安全性はいずれも1>2>3の順番になります。裏返しに言えば、安全性を
確保できれば飛び移るのが一番優れた方法です。
 さて、安全性を確保するためにはバランスを崩さないこと、着地の衝撃を
和らげることが重要になります。しかし、体操競技をみればわかるように着地
時のバランスのとりかたは非常に難しい。姿勢を維持するには最初から大きく
腕を開いて手をつく方が容易です。しかし、下手に手をつくと、衝撃で手や腕
が損傷してしまう。ではどうしたらよいか。

推論2 前肢を"そよぐ葦"にしたのが鳥モドキ

下手に頑丈につくるからいけません。前肢全体を壊れないように柔らかい
素材にしてしまえばよろしい。骨は太い一本モノにすると骨折してしまうので、
短い骨のつなぎあわせ。筋肉をむき出しにしておくと、飛び降り毎に打ち身
で痛い目にあうので鱗で保護してやる。特に指の部分は壊れやすいので、
この部分の鱗は手甲ならぬ手鱗で衝撃を和らげる。
 この鱗が大きくなり、やがてそれ自体の集合体で衝撃を吸収するような素材
に進化し、羽になったのではないか、と私は思います。
 また、羽状になった鱗が大きくなればそれだけ空気抵抗が大きくなり、降下
速度が減少しますから、これがパラシュートになり、更にはグライダーの翼に
なったのではないかと。


Me-110だったか(笑) 投稿者:デモステネス  投稿日:11月28日(土)00時03分41秒

 メガニウラにまつわる「と」なお話。興味深く拝読しました。なるほどそうだよ
なあ、というものばかり。昆虫類の進化は、大勢が小型化に向かっていて
大型に向かう種は少数派ではありますが、それにつけてもメガニウラは何を
餌にしていたもんだか。 相当ドン臭い相手だったことは間違いあるまい。

2000世代弱で感光器官が目に進化してしまうとは!
 これでは地質年代どころか歴史年代で進化してしまう。寿命3~4年の
スズメならピラミッド造っていた時代から現代までの時間ではありませんか。
(おお)

 で、消化能力なんですが、鳥類は爬虫類に比べて格段の消化能力を要求
されます。ヘビのようにニワトリを飲み込んだら何時間も転がったまま、という
わけにはいかない。いったいいつからこの消化能力を獲得したものでしょう。
この辺がうまく表現できないけれど、引っ掛かっているのです。


お待たせしてもうしわけありません 投稿者:始祖鳥  投稿日:12月02日(水)01時33分39秒



 デモステネスさん、お待たせしてもうしわけありません。
 今日こそ回答をアップロードしようと思い文章を書き綴っていたのですが、
これ以上起きていると明日の仕事にさしつかえそうなので、今日のところは
失礼させてください。あしたの夜にはかならず議題についてアップロードし
ますので、もう少々おまちください。m(__)m

 メールの返事も滞ってしまい、みなさまに大変ご迷惑をおかけしています。
 数日内にかならずお返事いたします。

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樹上滑空者の翼アスペクト比 投稿者:始祖鳥  投稿日:12月03日(木)01時15分20秒


 デモステネスさん、お待たせしました。
 さっそく本題のほうにはいらせていただきます。

【樹上生活者と真正の飛行者について】
 わたしはかねてから、樹上生活者から真正の飛行者が生まれるものだろうか
という疑問を持っていました。

 コウモリや翼竜、鳥などの自由飛行者は、ムササビやモモンガのような滑空
者に比べて細長い翼を持っています。『木と木の間を飛び移る』ムササビの翼
は正方形に近いですが、こういう形の翼を持った自由飛行者は思い当たりませ
ん。

 アスペクト比(縦横比)の大きな翼は、誘導抵抗が少なく高速が出せ、大き
い滑空比を持っています。ならば、細長い滑空翼を持った、飛行能力の優れた
ムササビがいても良さそうですが、これには盲点があります。細長い翼には、
大きなAOA(Angle of Attack:迎え角)をとった場合、気流が剥離しやすい
(つまり失速しやすい)という弱点があるのです。細長い翼を持ったムササビ
は、幹にとりつく直前に体を起こしたとたん、失速して落ちてしまうことにな
るのです。(昆虫やトビトカゲ程度の大きさになると空力的ふるまいはまた変
わってきます。)
 それならば鳥やコウモリがなぜ同じような機動をして失速しないかというと、
気流の剥離によって失われた揚力を羽ばたきによる『推力』によってカバーし
ているからです。(事実、飛行機などはある点を境に、ゆっくり飛べば飛ぶほ
ど推力が必要になります。)
 しかし、停止直前まで自らを維持できるほどの『推力』があるということは、
要するにかれらはもともと飛べるということを意味しています。

 つまり、真正の樹上生活者から『鳥のような』高アスペクト比の翼が進化す
るためには、その生き物が『もともと自分で飛べる』ことが必要であるという
パラドックスが生まれるのですが、これについてはいかがでしょうか。(^^;

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進化のことなど 投稿者:始祖鳥  投稿日:12月03日(木)01時16分22秒


 デモステネスさん、おまたせしました。

【メガネウラについて補足】
 前回の記述は、ソッピース・キャメルやSE5Aを、そのままスピットファ
イアやテンペストと比較する程度にアンフェアだったかもしれません。石炭紀
から三畳紀までのながきにわたって生き長らえたのは、メガネウラの一族が飛
行性捕食者として、他の飛行者に対してアドバンテージがあったことをしめす
ものでしょう。
 Bf110呼ばわりはちょっとかわいそうかもしれません。(^^;
 せめて、ポール・デファイアントか、ブラックバーン・ロックとか――
 ――余計ひどいかも。(^^;

【進化のシミュレーション】
 補足ですが、例のシミュレーションは、色素層と網膜層とレンズ層について、
(1)それぞれの層は大きくも小さくもなれる
(2)レンズ層の屈折率は突然変異で局部的に変化する
 という条件のもとで、視力が向上した個体のみを選択して残すというもので
した。
 つまり、理想的な条件の下では、生物はその程度の短時間で進化するものだ
ということですが、この『理想的』というところがポイントですね。
 逆に言えば実際の進化には外乱がありますから、これほどまでに一直線には
いかないでしょう。眼の例でいえば、『眼は良くないが、ほかの感覚器が優れ
ている』個体もやはり生き残るチャンスがあるわけですし、『眼しかとりえの
ない』個体は生き残るのがむずかしいかもしれません。あるいは『眼が進化し
た』特徴が異性淘汰上不利だった場合(要するにセクシーでなかった場合)眼
の進化は遅れそうです。
 ただ、理想的な条件のもとでは、生物は案外はやく進化できるものだという
こともまた事実のようです。中間形質の化石がなかなか見つからないのも道理
ですね。(^^;


【鳥類の消化能力のこと】
 鳥のとった方法は消化力を高めるというよりも、食べ物の選びかたと摂取量で
それに対処するというもののようです。具体的には、昆虫を食べたり(高蛋白で、
体液は高糖度)植物でも種子や果実など、栄養が豊富なところだけをいただくの
が鳥のとった戦略ということになるでしょうか。ツメバケイのように葉そのもの
をたべる鳥は例外中の例外ですね。
 飛行するうえで消化器系のような重量物はハンディキャップとなるのが大きな
理由だと思うのですが、それでいて、飛行それ自体には直接役にたっていない
『足』という重量物を退化もさせずに保持しているあたりが鳥のおもしろいとこ
ろだと思います。翼竜やコウモリの足は翼を保持する働きをになっていることを
考えると、飛行生物としての鳥の特異性が浮き彫りになるような気がします。鳥
以外で自由な脚を持つ飛行生物は、それこそ昆虫くらいしか思いつきません。

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just moment please. 投稿者:デモステネス  投稿日:12月06日(日)04時00分43秒

ただいま、海野さんの迎撃オフからかえってきたところです。
 今週は業務多忙につき、明日というか今日は出勤しなければならないので
対案が出せません。

 思うに私は飛ぶ、飛ばないを選んだ分岐点はサイズの問題を考えなければ
ならないでしょう。つまり、昆虫の「道」をターゲットにしなければならない必要
が鳥類の先祖にありました。そして、あまり小さければ「道」の高度(1m~3m)
の高度を稼ぐことができません。しかし、あまりに大きすぎた場合、例えば
人間のサイズくらいあった場合、わざわざジャンプする必要はないので、
走る能力を高めた方がよいはずです。

 何の根拠もありませんが、「道」の高度をとるためには、30cm以上1m以下
位のサイズが必要であったと思います。それより大きな動物が小さな昆虫を
捕食しても、エネルギーが足りず、小さな動物だった場合は飛び立つにして
は異常に高く飛び上がらなければならず、一方で飛び降りる場合は、大きな
動物ほど着地にかかる衝撃はバカになりません。
 きちんとした理論構成ができないので申し訳ないのですが、アスペクト比
よりも私は大きさの問題の方がより重要ではないかと感じています。
まさにフィーリングで、なんの理論的根拠はありませんから、この素朴な疑問
に対して御意見いただけるとうれしいのですが。


メールおよびホームページ更新遅滞のお詫び 投稿者:始祖鳥  投稿日:12月24日(木)01時07分11秒


 当生息地の更新、およびメールのお返事が滞っていて申し訳ありません。
ここのところホームページの作業に手をつける余裕がなく(昨日も休日出勤でし
た)、まもなく今年も暮れようとしています。
 メールのほうについては一両日中にお返事いたしますので、どうかよろしくお
ねがいいたします。

 しかし、日刊連載コーナーは、まさしく有名無実のものとなってしまいました。
 『始祖鳥のさえずり』は、1998年の終わりとともに、いさぎよく閉鎖しよ
うかしら。琴鳴さんを見習って、掲示板を活動の中心にすることを画策中です。

 デモステネスさん、マッド・エンジニアのQちゃんの活躍を拝読し、胸がすく
思いでした。スコットランド人という設定もそれらしくてすてきでした。
 やはりサイエンティストとエンジニアは本質的に違うものなのかもしれません
ね。しかし、おおくの物語に登場する『マッド・サイエンティスト』は、これら
の両方の資質を兼ね備えたキャラクターが多いような気がします。ここにあえて
着眼するあたりが、さすがです。
 ――ここまで書いて、前回の正式な感想を書いていないことに気づきました。
 申し訳ありません、どうか数日だけお待ちください。

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だめだよ 投稿者:琴鳴  投稿日:12月28日(月)00時33分21秒

 悪癖は、見習ってはダメです。
 日記共同体の志にわたしはあこがれています。
 ――まあ、方法論として甲をえらぶか乙をえらぶか、というところ
なんでしょうけど。
 いま、会社に落ちていた架空戦記のノベルスを読んでます。第二次
世界大戦で、ドイツが機動部隊を持っていたら、というような話みたい
です。孤高のドイツ人パイロットと、そのパートナーの日系ドイツ人
のコンビが、日本軍から供与を受けた零戦にとりあえず乗ってます。
 「紫電改の鷹」(ちばてつや)をなんとなくおもいだしました。
空中戦の描写って、なんかいいですね。三次元なんで、書く側に身を
おいたときにも興奮を感じます。
 頭のうしろに敵を負う感覚とか、眼下の雲海に敵編隊を見つけた
興奮とか、わくわくしますね。


御用納めだ ざまーみろ 投稿者:デモステネス  投稿日:12月28日(月)23時25分36秒

 えーい。よーやっと御用納めだ。年明け早々22:00まで残業は確定だが、
とりあえず明日から6日はオフだい。 これで心置きなく論文書きと、創作と
中断している鳥の起源とスキーができるぞい。ざまーみたらし団子は・・・
あ、続き忘れた。(爆)

 そうそう、マッド・エンジニアというアイデアは漠然と頭にありましたが、名前
を与えて定義づけ、という作業は始祖鳥さんの功績です。コロンブスの卵
みたいなモノですね。”らしい”というのは最高の誉め言葉なので、そうで
しょう、そうでしょう、とニコニコしてしまいました。 
 なんといってもFSF1でも書きましたが
" Every Scottish is engineer , and Every engineer is Scottish . "
 ですから。


そんなあ 投稿者:始祖鳥  投稿日:12月31日(木)00時53分38秒


 琴鳴さん、書きこみありがとうございます。
 ええと、悪癖じゃないですよう。

 掲示板に書きこんでいただけることは、掲示板持ちにとってこのうえなく嬉し
いことではないかと思います。すくなくともわたしは、書き込んでいただけると
とても嬉しいです。(^-^) 

 ですから、自分ちの日記を書くよりも、ひとさまの掲示板にお邪魔するほうが
いいかもしれないな、と最近思いはじめました。
 それと、日記自体も、日刊連載のかたちで続けるのはすこし難しくなってきた
こともあります。日記共同体のすべての日記のルーツである一歩さんに『チキン
野郎』呼ばわりされそうですが、ここはひとつ逃げちゃおうかな、と(ちょっと
だけ)思っています。(^^;

 零戦がドイツに輸出されて活躍するというプロットの架空戦記は、いくつかあっ
たような気がします。そのうちのひとつで気に入っている作品なのですが、

 『ベルリン飛行指令』(佐々木譲)
 零戦2機が、英国の封鎖を突破してベルリンを目指すというお話です。
 (要約しすぎかもしれません。)
 この作家さん、どうやらヒギンズの『鷲は舞い降りた』がお好みのようで、
あきらかに『鷲~』へのオマージュと思われる台詞が何回か登場します。

 「紫電改のタカ」は、子供の頃の行きつけの床屋さんにありましたが、内容は
ほとんど思い出せません。あのジャンルの作品では、松本零士の戦場マンガシリー
ズが好きでした。今でも好きです。あの作品群の中からひとつだけ選ぶなら、
「エルベの蛍」ですね。あれはものがなしい作品です。

 自分よりも高い位置にいる飛行機は黒く浮きあがるので見つけやすいのですが、
低い位置にいる風景に溶けこんでしまうので見つけるのが難儀です。ただ、相手
が旋回中だと、翼などで陽光を反射するのですぐにわかります。

 空中戦といえば、同期の仲間と模擬空中戦をする約束をしていたことを、たっ
た今思い出しました。(^^; 飛行機を2機借りだして、レーダーに映らないよう
に西海岸まで飛んでいき、秘密裏に一騎打ちをする作戦だったのですが、結局果
たせずに帰国となってしまいました。来年に期待です。

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『マッドサイエンティスト~』第2話の感想 投稿者:始祖鳥  投稿日:12月31日(木)00時54分18秒


 デモステネスさん、お仕事お疲れさまです。
 わたしも昨日から休みだったのですが、仕事が終わったことで気が抜けたせいか
風邪をひいてしまい、昨日はまる一日を寝てすごしました。(今はもう復調してい
ます。)

 第2話ですが、ハイギョとピリナと始祖鳥と言う組み合わせが、まさかこうい
うことだったとは予想できませんでした。(^^;

 『食べてみる』というのはある意味で、究極の同定法ですね。生息域や回遊の
有無、繁殖時期まで絞り込むことができる可能性さえもあります。日本人が魚の
種類に関する語彙を多くもっているのは、魚を食べるからこそなのかもしれません。

 でも、これをすごくもったいないと思ってしまうわたしは貧乏性でしょうか。(^^;

 ところで、ハリバリ博士と林博士が学名で会話しているくだりで思い出したこ
となのですが――

 わたしがむこうの学生と話をしていたとき、『シーロファイシス』という単語
がでてきました。有名な動物らしいことは、話の前後から見当がつくのですが、
そういう学名の動物はさっぱり思い当たりません。
 実はこれは『コエロフィシス』のことだったのですが、それと気づいたのはし
ばらくあとになってからでした。
 学名は、国によっててんで勝手に発音されるもののようですね。

 鳥の起源について問題提起をいただいた『飛行生物のサイズ』の問題ですが、
もうすこしお時間をください。目下シュミットニールセンの本を探索中です。
(実際の物理学、力学が関与するあたりなので、裏づけのないことを書いて
評判(なんの?(笑)>始祖鳥)を落とすのが怖いということもあります。(^^;)
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なるほりょ 投稿者:琴鳴  投稿日:12月31日(木)01時14分35秒

 眼下の敵は見つけにくいとは勉強になりました。
 空中戦のばあい、相手の上に出たほうが有利だと思っていた
のですが、どうなんでしょうね?
 このへん、不用意に小説は書けませんね。むむ。


あけましておめでとうございます兼はじめまして 投稿者:キク  投稿日:01月02日(土)01時22分08秒

あけましておめでとうございます。えるさんのページ常連(のつもり)のキクです。さっき
きずいたのですが、飛行機に乗っていることもあるのですね。僕も飛行機が好きです。
でも軍用機ですけど。ティコ好きで、飛行機も好きなのは僕だけだと思ってたのですが、
世界は広い、始祖鳥さんもそうなのですね。(でも飛行機は飛行機でも軍用機なのは
どうやら僕だけみたいです)ティコのページにあるナナミの絵がすてきです。とても。


補足です 投稿者:始祖鳥  投稿日:01月02日(土)05時22分08秒


 琴鳴さん、ごめんなさい、言葉が足りませんでした。
 先の発言に補足しますが、飛行機を見つけやすい位置には個人差があるようです。

 わたしは空を背景にした飛行機を見つけるのが得意でしたが、眼下の飛行機を見
つけるのが得意なひとも少なからずいます。わたしの同期のひとりがそうでした。
 彼女いわく、空は地表とちがってまぶしいため、飛行機のシルエットがとけてし
まって、とらえにくいのだそうです。碧眼よりも黒い瞳のほうが、明るさへの順応
性の点で有利だという説があるのですが、この場合、それが関係しているかどうか
はわかりません。

 それから空中戦のはなしですが、おっしゃるとおり高度があったほうが(高位に
占位したほうが)有利というのが定説です。
 理由として、飛行機の場合は、高度と速度は可逆に変換できるということがあげ
られます。
 急な旋回をしても、高い位置にいたほうは運動エネルギーに余裕がありますから、
同じ性能の飛行機に同じ技量のパイロットが乗っていたとするなら、先に失速する
(あるいはエネルギーをうしなう)のは、空中戦開始時に高度が低かったほうです。
 あるいは、高い位置にいた側が戦いたくなければ、そのまま急降下して相手を振
り切ることもできます。同じ性能の飛行機でも高さの分だけスピードの乗りがちが
うのです。
 これと同じ理屈で、降下しながら攻撃すると、相手は追いつけないので返り討ち
にあう危険が少なくなるというメリットもあります。

 飛行機の速度は自動車の速度とは違い、3次元的な要素がからんできます。水平
速度で毎時300ノットの飛行機でも、急降下すると400ノットは出すことがで
きます。カタログスペックで零戦に見劣りするF4FやP40が思いのほか善戦し
たのは、この急降下性能が優れていたからなのでしょう。

 話がそれてしまいましたが、しかし、高位必勝はあくまでセオリーということの
ようです。『大空のサムライ』によると坂井三郎氏は、相手が自機に気づいていな
いときに限り、後下方からの攻撃を好んだそうです。ほとんどの飛行機にとって後
下方はまったくの死角になるから、というのがその理由でした。
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いらっしゃいませ>キクさん 投稿者:始祖鳥  投稿日:01月02日(土)05時23分22秒


 キクさん、はじめまして。あけましておめでとうございます。

 キクさんは軍用機が好きなのですね。どんな飛行機がお好みなのでしょうか。

 わたしは(半可通ですが)第二次世界大戦当時のイギリス機にミーハーしていま
す。見るよりも自分で操縦桿を握って飛ぶほうがすきなので、プロペラで空気をね
じきって飛ぶ飛行機のほうに、より親近感を覚えるからかもしれません。

 残念ながらジェット機については『エリア88』から得た知識しかありませんが
――そうそう、ジェット機といえば――このあいだ、パイパー・チェロキーに乗っ
て、BAe146機のジェット後流を横切ったとき、反射式石油ストーブの匂いに
であって驚いたことを思い出しました。ジェット・プロペラントは灯油ですから、
当然といえばそうなのですが、やはり不思議な気分でした。(^^;

 ナナミちゃんの絵をほめてくださって、ありがとうございます。
 つたない絵ですが、愛はこめたつもりなので、とても嬉しいです。(^-^)
 じつは『七つの海のティコ』のコーナーは、このホームページの開設以来のコン
テンツなので、愛着もあります。これからは、日記コーナーに費やしていたエネル
ギーも投入して、更新頻度を多くしていこうと思っています。
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ありがとうです 投稿者:琴鳴  投稿日:01月05日(火)00時17分40秒

 おめでとうございます。琴鳴です。
 空中戦において、高位かならずしも優位ならず(敵に発見
されなければだけど)ということがわかっただけでも価値
があります。
 ところで、話はかわりますが、峡谷における飛行ってどんな
もんでしょうかね。たとえば、グランドキャニオンの遊覧飛行
ではけっこういろいろな飛び方をしてくれるらしいんですが、
あれって安全なんでしょうか。
 気流の状況のなかで、いちばん飛びやすいのと飛びにくい
のってなんでしょうか? 教えて!


書き込みありがとうございます>lunaさん 投稿者:始祖鳥  投稿日:01月06日(水)02時54分19秒


 lunaさん、書き込みありがとうございます。
 本年もどうぞよろしくおねがいします。

 返事が遅れてもうしわけありません。もう九州にいらっしゃるのでしょうか。
 なにもかもうまくいくことを祈りつつ、ご報告をお待ちしています。(^^)/

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風と飛行(1) 投稿者:始祖鳥  投稿日:01月06日(水)02時55分17秒


 琴鳴さん、あけましておめでとうございます。
 本年もどうぞよろしくおねがいします。

 さて、風と飛行の関係ですね。(^-^)

 渓谷の中の飛行は、『風下側の斜面沿いに』、ただし『あまり斜面に近づきす
ぎない』ように飛ぶことが原則です。
 まず、ひとつめの『風下側の斜面沿いに』というのは、飛行機は風上にむかっ
て旋回すると小さい半径でまわることができるからで、不意に方向転換が必要に
なった場合に備えるためです。狭い場所で風下にむかって旋回するのは避けなけ
ればならないことで、これをしてしまった場合、そのままずるずると旋回半径が
ひきのばされ、最悪の場合は風下側の斜面に激突することがあります。つまり狭
い場所では飛行機は事実上風上側にしか旋回できないわけです。それならば最初
から風下側にいて、旋回した場合の未来位置である風上に余裕をもたせるほうが
合理的というわけですね。この方法なら万が一の場合、瞬時に旋回機動に入るこ
とができるので、安全で、しかも無駄がありません。
 そして、ふたつめの『あまり斜面に近づきすぎない』ですが、これは斜面付近
は気流が巻いていることが多いのためです。斜面ぎりぎりを飛んでいて、運悪く
下降気流のスポットに入ってしまった場合、地面にすいよせられるように激突し
てしまいます。(これはよく耳にする事故のパターンです。)山越えの時には斜
面と平行に飛ばずに、早めに高度を上げて乱気流を避けるように飛ぶことを、訓
練のときに叩き込まれました。(^^;
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風と飛行(2) 投稿者:始祖鳥  投稿日:01月06日(水)02時57分43秒


 やはり一発言にはおさまりませんでした。(^^;

 風が飛びやすさに致命的に影響するのは、おもに離着陸のときですね。
 巡航しているときは高度に余裕がありますから、たとえ乱気流帯につかまった
としても致命的な事態におちいる心配はありません。風向きによって飛行機の対
地速度は大きく影響を受けはしますし(セスナ172クラスでは対地速度が半分
になってしまったり、5割増しになったりします)乗り心地はバンピーになりま
すが、積乱雲の中に入るなどの暴挙をおかさなければ、巡航中はまず安全です。

 問題はやはり離着陸のときで、風向きが一定しない場合、あるいは風に息があ
る場合、状況によっては非常に危険なことになります。飛行機にとって、航空力
学的に意味のある速度は大気速度だけです。たとえば20ノットの向かい風の中、
大気速度60ノットで離陸した直後、風向がそのまま追い風に変わった場合など、
飛行機は一気に40ノットを失うことになり、そのまま失速して墜落してしまい
ます。

 また、一見して風向きや風速が一定している場合でも、油断はなりません。
 風の流れがある高さを境に反転している場合――これをパイロットは『ウイン
ドシア』と呼んで恐れているのですが――飛行機の高度がある点に達したとたん
に、飛行機の大気速度は瞬間的にうしなわれ、そのまま失速します。すばやく機
首を下げて速度をかせぐのが唯一の対処法ですが、このときに運悪く前方に障害
物などがあったら一巻のおわりです。(^^;

 ほかには、大型機の後ろを飛ぶ場合など、ウェーク・タービュランスと呼ばれ
る乱気流に注意しなければなりません。この現象により、回復不能なスピンに入っ
て墜落した飛行機は多いです。


 風についていろいろ書いてきましたが、結局のところ自然の力を真正面からね
じふせることのできる飛行機は存在しないのですよね。積乱雲にであったら、た
とえジャンボ・ジェット機であろうと逃げるしかありません。
 むき出しの自然と対峙しなければならない以上、やはり相手のことをよく知っ
てうまくつきあうしかないのかもしれません。

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感想お礼 投稿者:デモステネス  投稿日:01月06日(水)21時01分48秒

後れ馳せながら、御感想ありがとうございます。

 鳥類=恐竜の子孫、という説に対し、中国人は”そんなこと、中国では何
千年前からわかっていたわい。(味がそっくりじゃないか)”と言ったとか言わ
ないとかいう、古典的なジョークでしたがおもしろかったでしょう?
 もったいないとはまさにそのとおりですが、ちゃんとアンサーストーリーも
考えていますのでお楽しみに。 なお、今月の「MSへようこそ」は、字伏さん
久しぶりのupに対するアンサーストーリーを書くことにしていますので、
始祖鳥さんへのアンサーストーリーは2月掲載の予定です。

ところで 「学名を英語読みで発音する」

 心密かに実はそうなのではないかと恐れていたのですが、本当にそうだった
とわ。 シーロファイシス、じゃあなんのことやらわかりませんわな。
 ドイツのミュンヘンをミューニック、ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスを
オーガスチン大王といわれるよりまだひどい。フランス人なんてどうなるん
でしょう。 ハヒフヘホは発音できんわ、黙字は多いわ、セセリチョウの分類名
Hesperiiade(ヘスペリイアデ:ギリシア神話の黄昏の女神、ヘスペリアにちな
んだ命名)なんてエスパラードでもいうのかしらん。 ものによっては発音不能
の学名もあったりして。(笑)
 しかし、私の作品の人物はドイツ人に中国人だから、こんな妙な訛りはない
だろう。こういう時にこそ、SF者のモノカキのハシクレとして『こんなことも
あろうかと思って』と言うべきなのだろうな。(核爆)

 ちなみに『ハリバリ博士』というのはドイツが誇るマッド・サイエンティスト、
カリガリ博士の名前をちょっと変えてみたものです。AMEQさんとか、東部
戦線さんあたりの受け狙いだったんですけどね。


おもしろいです。 投稿者:琴鳴  投稿日:01月07日(木)00時14分40秒

 風と飛行機についてのレクチャーありがとうございます。
 峡谷に住む大型の鳥類の骨からグライダーを作って峡谷を飛び回っている部族
の話を書こうと思っていた時期が十年くらい前にあったのですが、なんか思いだ
してしまいました。いまとなっては荒唐無稽すぎて書けないけど。
 飛行機ネタでは、じつは温めているやつはあるのです。基本設定がいまのところ
よその会社のものなので使えないのですが……
 なんか初心者が読むべき本とかありますか? ちょっとこのへんは勉強しておき
たいんです。


首尾は上々? 投稿者:luna  投稿日:01月07日(木)09時35分20秒

 無事に昨夜帰宅しました。
 さすがに疲れました。
 結局何やかにやで三時近くまで起きていたので、眠くて死にそうですが仕事中です(笑)
 とりあえず、問題は何もなし、すべて順調です。
 


高校受験! 投稿者:キク  投稿日:01月08日(金)00時24分40秒

こんにちは。始祖鳥さん。この前の回答と補足ですがやはり戦闘機が好きです。特に神奈川県の
厚木基地にいる戦闘機たちです。あそこは軍用の基地なのでセスナなんかは飛びませんが(でも見てみたい)
ごくまれに厚木にある日本飛行機とゆう整備場で小型機が修理されてて飛ぶこともあります。
おっと忘れちゃあいけない、題名の意味なのですが(そのままですが)高校受験が近いです。
えるさんの掲示板もなかなか見られません。絶対合格するまでの間は書きこみ禁止状態になるので、
書き込みできません。その間が長いかもしれないんですけど、このページを見捨てたっておもわなないでくださーい。
合格したらすぐ書きこみます。3月になっても書きこまないようでしたら 1、忘れてる
2、他界した(ノストラダムスの予言当たったら。外れたら1へ)3、試験落ちた 4、パソコン壊れた
5、インターネットできなくなった(事前に知らせます)のどれかです。(2はちょっと正月早々よくないな。
まあ冗談とお考えください)なお、えるさんの掲示板にも似たようなことかいてあります。
とまあこんなところで。また今度合格したときまで。


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