ここに紹介したなかで、筆者がもっとも気に入っているのがこの本です。
　巻頭からしばらくはナナミちゃんとシェリルさんのカット集、そして第１６話までのダイジェストが続きます。
　メインキャラクターたちの詳細なプロフィールや、クルーたちによる壁新聞という設定の『ペペロンチーノ通信』など、さまざまな趣向がこらされた、ファンは楽しく読める一冊です。
　ナナミスト、シェリラー(何者だよ(^^;)は必見！

　アニメ版の第１話、第２話をコミック化したものです。
　背表紙にこそ『１』と書いてありますが、２巻目はありません。出る予定だったのでしょうねえ。(T_T)
　巻末に第１３話までのダイジェストと、メインキャラクターや登場メカニックの設定資料がついています。

　先の２冊よりも版型が大きいB4版で、その内容も盛りだくさんです。
　第１７話までのダイジェストをはじめとして、シェリルさんを主役にしたサイドストーリー（小説）、スタッフや声優さんのコメント、そして総計25ページに及ぶ豪華な設定資料集がついています。
　『～ティコ』ファンにとって資料価値の高い、おすすめの一冊です。

　原案の広尾明氏による小説版です。
　カバーアートは１巻からそれぞれ、譚小勇氏、佐藤好春氏、井上鋭氏によるものです。
　基本的にアニメ版に沿った内容ですが、アニメでははっきりと語られなかった物語の背景――ＧＭＣや国際南極財団の成り立ち――などもしっかりと書きこまれています。読了して思うことですが、登場人物の内面描写は、やはり活字メディアに分があるような気がします。
　ただ、アニメ版とはキャラクターから受ける印象が微妙に違います。どちらが良いかは、読まれるかたの好みの問題ですね。
　多少ひいき目にみていることを差し引いても、たいへんよくできたジュブナイル小説です。『～ティコ』ファンではないかたにも一読をおすすめします。

※注意
　現在、上記のすべては絶版となっています。
　古書店などを探せばあるいはまだ入手できるかもしれませんが、せめて小説版だけでも再販してほしいものですね。

• ビデオ、LD
  　ビデオ、LDは現在でも販売されており、入手可能です。レンタルビデオ店でもこの作品は比較的高い頻度で見かけます。ビデオ、LDには本放送時には放映させなかった第31話も含まれています。
  　LDはパイオニアから全５巻が販売されています。Vol.1～4 は各巻２枚組みで各８話を収録しており、Vol.5 は７話を収録、設定資料とボーカルなしの挿入曲が収録されています。映像特典として『～ティコ』の登場人物によるショートストーリーが収録されていますが、残念ながらアニメーションではなく、実写イメージ映像や止め絵を使って構成されたものです。
  
  
• 音楽CD
  　音楽CDに関しては、販売元だったフォルテ・ミュージック・エンターテイメントの倒産により、現在すべて絶版となっています。ただ、主題歌『Sea loves you』『Twinkle Talk』に関しては、コロンビアが販売している『世界名作劇場』関連のCDのいくつかに収録されているようです。ボーカルなしの挿入歌はLD Vol.5・映像特典のＢＧＭというかたちで収録されています。
  
  
• 書籍類
  　この作品のみを取り扱った書籍類は、わたしの知る限り、小説版もふくめてすべて絶版となっているため、入手には古書店を探すしかないようです。ただ、『世界名作劇場』関連の書籍に同シリーズの一作品として紹介されていることがあります。